2006年 01月 10日
生きると言うこと
対岸の大阪中心部の高層ビルが魅力的なのですが、手前に被写体には不適当な小屋があります。
十中八九ホームレスさんの小屋だとは思っていましたが、願わくば河川敷グランドの用品を入れてある小屋であって欲しいと思っておりました。
珍しく小屋の開き戸があいており、奥に人の気配がします。
ややあって、一人の老婆がゴルフクラブを杖代わりにして出ていきました。
それを見ていたように、3人の男性がやってきて(写真は二人しか写っていませんが)
中を確かめて、小さなフ紙袋状の荷物を一つ二つ出したあと、開き戸を釘で打ちつけてしまいました。
様子に気付いた老婆が帰ってきて、引き上げようとする、男達になにやら言っているようでしたが、
男の一人が「アカンアカン」と手を振って立ち去ってしまいました。
悲しくてこのあとの様子はシャッターを押せませんでした。
晴れた休日、元気に走り回る野球少年、熱心なコーチたちの大声
成功者の象徴のように聳え立つ高層ビル群、
ホームレス小屋を被写体にピントテストをするアマチュアカメラマン
締め出された小屋の前で呆然と佇む老婆・・・
傾いてゆく日差しにそれぞれの人生の縮図。
寒空の下、あのあと老婆はどうしたのだろう
折もおり、成人の日に見た光景、生きると言うことを考えさせられました。
ps
2枚目の写真は意識して撮ったものではありません
広角レンズのテスト中に偶然老婆が写っていました(1/4部分トリミングしてます)
このときは、そんな事件が起こるとは思っていませんでした
人間ってなんて悲しい生き物なのでしょうね。。。
ぴっぴも一昨年父を亡くしましたが、糖尿病で両足切断の上、生きながら傷口の壊死が進行してゆく。。。
生きることの意味ってなんだろう? 病院ってなんのためにあるんだろう??と何度も考えました。
これ以上かけなくなってしまいました、すいません。
「生きること」という大きな命題を投げかけてしまったことを反省しています。
自分のことすら漠然として、まるで他人事のような生き方なのに、
真剣に生きている人に申し訳ない気がします。
悲しい思い出の数だけ人には優しくできるそうですね。
マッキーマックさん
軽率に取り上げてしまった重い話題に
精いっぱいのコメントを頂いてありがとうございます。
実は成人を迎えた娘とささいなことでトラブルがありまして
感傷的になっていたという事もありますが、
目撃した事件に全く人事とも思えず、心がしくしく痛みます。
人がその社会で生きるのは何時の時代でも大変ですね、昔は
「姥捨て」がありました、21世紀の現代でこれだけ科学が進んだ
社会ではあっても、人は大して変わらない人生を送っています。
北九州市でも6日の夜74歳の老人がJRの下関駅に放火しました、
理由は夜、駅を追い出され、空腹でむしゃくしゃしたから、でした。
この老人は、後日の調査でこんな駅、燃えたってなんとも思わない
と言っていたそうです、三角屋根でかなり風格のある駅舎だったらしく
かなり惜しむ声も巷ではあったようです。
この老人にとっては、この寒い中自分を外に放り出す駅なんてなんの
価値もないのですね、私はこのことを新聞で読んで何故か変に納得
せざるを得ませんでした。
この老人がどのように社会を生きてきたかは知りませんが、こうして
放り出している以上、この社会から犯罪はなくならないと、人が生きる
ということは周りがシッカリしないと難しいことなのだと思いました。
そうなんです、えらい場面に出くわしました。
元赤軍ハイジャック事件の日航のパイロットさんのその後を知っていますか、もう何年も前ですがTVでやっていました。
自分もそうならないとは限らないとの想いがあります。
目の前の出来事がどういうことなのか明確には分かりませんが
見たくない現実を見てしまった気がします。
下関駅は自分も写真を撮って少しは思い出のある駅です。
価値観の違いとは言え、残念なことですね。
放火犯の老人は今は3食きちんと頂けているでしょうから、
理性と言うタガを外してしまった方が楽なのかも知れません。
人の命がずいぶんと軽くなった昨今、まっとうに生きることは難しいことなんですかねえ。
ことなんですかねえ。
ええ、確かに難しくなってますね今の時代は犯罪者を再生産してる
ようにすら思えます、なにせ犯罪予防のための産業が成り立つ時代
ですから。
これからはそれぞれの地域社会でシッカリ脱落者を出さないように
見守っていかなければならない時代ですね、それでも個人主義との
溝は完全にはなくならないでしょうが、出来る限り考えるべきです。
犯罪による社会的損失と、犯罪予防に掛ける費用とどちらが大きいか
真剣に問われる時代だと思います、まずこの社会の底辺から最低
保障をしていく必要があると思います。
*上のコメントの文中下関市を北九州市と書いてしまいました、
訂正したかったのですが、コメント削除の×が有効(黄色)になりません
どうも最近のブログの機能は少し変です。
ただいろんな方向に議論が分かれそうで、なかなか解が難しそうな気がします。
とりあえず、うちは娘と仲直りすることから始めないといけません、
現在冷戦中ですから(~_~;)
削除の×は、言われてみると黄色に出ておるコメントと出てないコメントがありますね、
パスワードが違うとかじゃないのでしょうか、
自分はそのあたり分からないままやってますので
ご迷惑をおかけしてます、何かわかったらご教示ください。
いや切ない…というより世の中の「悲しさ」を見せつけられる思いです。
子供の頃…といっても40年以上前ですが寒空の下、物を乞う傷痍軍人を見て、初めて世
の中には「不条理」というものが存在する事を知った時の心の痛みを思い出します。
ああいう傷は何年経っても癒えないようで。
娘さんと冷戦状態とか。キツイですよね。
うちも高校生の娘が二人おりますので良~く解りますよ。
早く関係修復されることをお祈りします。
コメントありがとうございます。
お遊びのレンズテストのつもりが、悲しい光景が目に焼き付いてしまいました。
大阪城公園の一角にはホームレス集落が出来ています。
一握りの成功者の豊かな生活の対極にある粗末な生き方、
高度成長経済のねじれなのかも知れませんね。
娘との関係は修復中です、
ご心配有難うございます。